メンバー ; 谷内(L)・矢島(食料)・舟橋・倉沢・宮坂(松本労山)・小泉(記) 計6名
天 候 ; 8月6日…くもり、後夕方から一時雨
7日…はれ、後霧、後激しい雷雨
行動時間 ;8月6日… 6:00茅野市運動公園→ 6:40舟山十字路→ 7:20旭小屋→
9:40ノロシバ沢出合い→ 11:05昼食→ 12:05ガマ滝沢出
合い→ 14:30遡行終了幕営
8月7日… 4:30起床→ 6:00遡行開始→ 6:15二股→ 7:00稜線→
9:00真教寺尾根分岐→ 10:30阿弥陀岳山頂→ (中央稜を
経て)14:15舟山十字路
8月6日
前日の天気予報では初日の午後から雨、翌日の7日も雨マークがついており、途中から降ってきやしまいか、二股まで行かぬ間に幕営を迫られる必要が生じはしまいか、といった懸念を抱きつつの遡行となる。一つ目の堰堤を越えた所で装備を整え、入渓。もうひとつの堰堤を背中で押しつつ巻き上がり、しばらく進むとゴルジュが始まる。いくつか小滝を超えると右手からノロシバ沢が現れる。伏流となっており、一見立派な沢には見えないので見落としに注意したい。その先の8mの滝が今回最難関の滝となる。右手の滝身に近い方(以前はこちらにもっと沢山の倒木があり、それらを使って越すことが出来たのだそう)は適当な足場が見つからず、左手の岩の裏側にルートを求めるが、ハングしていてホールドも見いだせずにいたところ、リーダーが1本しかない流木を見事に利用して、シュリンゲで2か所の足場をとっさに作ってくれ、無事に通過できる。その先の適当な台地で、昼食にそうめんをゆでる。先を進むと、「左岸の壁を押し開くようにしてガマ滝沢が落ちてくる」。この辺りから両岸苔に覆われた大ゴルジュが顕著に見られるようになってきて、その奥、左岸の壁が覆いかぶさるように狭まった所に6mの滝がかかる。右岸から高巻くが、通例懸垂を始める場所が崩れ落ちてしまっていたようで、より高い位置から下降を始める必要に迫られる。4m程の宙釣りを、各々楽しめたご様子。しばらく進み、湾曲した台地上の左岸をねぐらと決める。タープ張り、薪集め、飯炊き、かまど作りなど各々役割をこなした後、焚き火を囲んで乾杯。途中一時的に雨に降られるが長く続かず。深夜にもいくらか降ったそうだが、大したことはなくてよかった。
8月7日
朝食を済ませ出発。本日は滝場なし。二股の屈曲点から50m程右又に入り、その左岸から東南に突き上げるちょろちょろ水が流れるガリー状を、キレットのコルへのルートと見定め詰めへと入るが、すぐに切り立ってきたため早めに尾根筋のルートをリーダーが選択。最後少しのハイマツ漕ぎがあったが短い。稜線上で装備を外し、八ヶ岳の主峰巡りへとモードを切り替える。最初に出迎えてくれたコマクサを始め、あちらこちらで真っ盛りのお花畑を目にすることができ、皆で名前を確認し合いながら歩く。真教寺尾根への分岐点で山頂をトラバースするルートを取ってしまい、もう一度登り返そうか、と検討するが、上を見上げると登山者が数珠つなぎに見られたので多くの時間を費やしてしまうだろうと判断し、そのまま阿弥陀岳へ向かう。晴れていたのは朝の内だけで、稜線に出てしばらく立つと見るみるガスにまかれてしまい、阿弥陀直下では一時的に雨に降られるが頂上では止んでくれ、しばし休憩することが出来た。中央稜を下るが下部岩峰を過ぎたあたりから再び雨が降り出し、あっという間に雷鳴とともに激しい降りに変わる。びしょぬれになりながら合羽を羽織り、足元に注意しながら下る。沢筋に出た頃には止んでいたが、今度は大増水した川にぶち当たり、渡渉に苦戦する。諦めて太もも辺りまで水につかりながら渡るメンバーもいた。普段伏流の広河原に水が流れている光景には、なかなか出合えないそうだ。林道に出て阿弥陀を振り向くと、大滝と呼ぶにふさわしい見事な白い沢筋が出現しており、八ヶ岳の保水力の弱さを実感させられることとなる。二日間通し好天とは言えなかったかもしれないが、タイミング良くひどい目には遭わずに無事帰ってこられたのでめでたしであろう。